2015/1/3 百円の恋

今年二本目の映画「百円の恋」武正晴監督、観る。

文字にするのもおこがましいが、安藤サクラの「女優魂」が一番の見所。内容は「一途にしか出来ない女」と「一途に出来ない男」の話。

傑作。あえて苦言を呈すなら人物が決められた範囲からはみ出ない、ということか。つまり「決めた設定に忠実すぎる」気がする。でも、粗探しはやめて、シナリオを読もうと思います。

 

夜は地元の友人と呑む。全員初めて店だったが、なかなか良い。

今年は箸袋収集をがんばろうと思う。ちなみに、この店はなし。

2015/1/2 NHKスペシャル 戦後70年 ニッポンの肖像

録画していた「NHKスペシャル 戦後70年 ニッポンの肖像」を観る。

番組の最後に語ったタモリの言葉を起こしておく。

 

「経済学者でも何でもないんで、どデカイことをブチかましてよろしいでしょうか。これ、日本だけじゃなくて、各国、資本主義というのが行き詰まってますよ、綻びもあるし。かといって共産主義は全部ダメってことはわかったわけです。じゃあ資本主義と全く違うものにするのか、これもちょっと考え難い。そうするとこの資本主義になんか手を加えて、より良いものにしなきゃいかんと思うんですよね。それは果たして何なのか。俺ちょっとボランティアの方向にも興味があるんですけど、その手立てになるんじゃないかと思うんですが、やっぱり大多数がそれを合意できるような何か、手を加えて、違う、ちょっと違う新たな資本主義ができるのは日本の勤勉さと従順さ、秩序さ、それを持ってる国民じゃないとひょっとしたら出来ないんじゃないかと思う。世界に先駆けてやれるのは日本くらいじゃないかと思ってるんです」

 

重要なのは「資本主義の行き詰まり」という、誰もが感じていることを、元旦のNHKで話したことだろう。この番組は「戦後70年」というタイトルを用い、「戦争」を立てることによって「平和」を考える構成になっている。そして、その最後に「社会の仕組みの変革」をもってきたのは演出として光るものがあった。

こういう言葉をもった、「色気のある」政治家が出てこれば、少し変わると思う。日本人は政治に興味がないのではなくて、政治家がダサいと思っているじゃないか。つまり「こいつらマジで何やってんの」って感じ。

 

ダサい人はモテない。

 

2015/1/1 バンクーバーの朝日

今年もよろしくお願いいたします。

本年度一本目の映画「バンクーバーの朝日石井裕也監督、観る。

友人が野球部のレギュラーとして出演している作品。出演決定の報告電話をもらってから楽しみにしていた。

 

映画冒頭、3人の食事シーン。台詞はなく、テーブルに座わって食事するカット。次に3人の足(靴)が映るカットの繋がりは情感があり期待させる。あと、池松壮亮は(毎度のことだが)芝居のリズムが独特で、台詞の間合い(息継ぎ)も「おっ」と思う。例えばホテルをクビになって、妻夫木くんと二人で話すシーンは顕著だった。

ただ、史実に基づいたと加味しても、全体的にたるい。

「日本人は勤勉」とナレーションで説明した、次のシーンでも同様の意味合いのカットがいるのか。「野球」と「人間関係」・「社会的背景」の映画的な絡みが希薄で、「それっぽい感じ」で流れていく。つまり「朝日野球部という街の“希望”」に対して「主要人物が貫く何か」という大きなテーマがバラバラある“感じ”。その各“感じ”を収斂するのが朝日野球部なのだが、イマイチ釈然としない。おそらく主人公の妻夫木くんの成長物語としての弱さと、競技としての野球の稚拙な表現、誰がどこを守っているのかも判然としない部分が大きいと思う。

あと、石井監督は人を動かすのがうまくないのか、やたらと背中を向けて話すのが気になった。

 

雪が積もった。

何かをするに対して、いちいち付加価値を加えられるように。今年の課題。

2014/12/30 日記

帰省中。地元のメンバーで恒例のフットサル。

今年は勝負にこだわった。

打ち上げ。二次会まで。途中で抜けて、幼馴染の女の子と歩いて帰る。

彼女は今年結婚して子供も生まれた。

幼馴染が結婚と出産ってなんやろう。なんかある。

「ドキドキするな」ってお互い言いながら、行き慣れた道をのんびり歩く。

なんの実にもならん、絶対に忘れる世間話をしただけの15分やったけど、今年いちばん豊かな時間やった気がするなぁ。静かで刺激的な散歩。